ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

ブラックシープ / 羊の中心で愛を叫ぶ

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ブラックシープ (2006年 ニュージーランド) Black sheep / 監督:ジョナサン・キング


羊農家の息子でありながら羊恐怖症となり故郷を離れたヘンリー。ある事情で15年ぶりに里帰りした彼は、亡き父から受け継いだ牧場で世にも恐ろしいことが行われているのを知る。
それは子供の頃ヘンリーが羊恐怖症になる原因を作った兄アンガスの、無謀な遺伝子操作によるバイオ羊の生産であった。

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切株臓物どちゃぐろ映画大好きなヒトデナシの皆さんこんにちは。(この挨拶も久しぶり)
やっと、やっと、お待ちかねの日本版DVDが出ましたよ。


ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭で最高賞を受賞した、遺伝子工学によって産み出された4,000万頭(←ちょっと盛り過ぎな気もするけどな) の怒れる羊ちゃんたちが人間を襲い食いまくる 前代未聞の羊ホラーコメディ『ブラックシープ』

 

f:id:madamkakikaki:20200713115722j:image ギャーッ!!


まぁ殺人トメィトゥや殺人ドーナッツや殺人コンドームがあるくらいだからね、そりゃ殺人羊ぐらいいてもおかしくな・・・くない!
てか羊は草食じゃなかったのか? という初歩的な疑問を嘲笑うかのように 人間の喉元を食いちぎりはらわたを引きずり出し、もっちゃりもっちゃり食すモフモフの羊たん。

明らかにアニマトロニクスだとわかるやつもあるんだけれど、どう見てもモノホンの羊が人間の残骸を漁ってるとしか思えないシーンもあって、 彼らは撮影時一体何を食わされていたのか とむしろそっちの方が心配になりましたよね。
まあそれだけよく出来ているってことでしょう。さすがはウェタ・ワークショップだな。

各国のゲストを前にバイオ羊のお披露目をしてるときに 殺人羊の大群が丘を越えて雪崩のように押し寄せるとこなんかさいこう。
ちなみにゲストの中には日本人もいて「わぁぁ食べられるよぉー!」と絶妙なタイミングで日本語の悲鳴が聞こえるのも面白かった。

もちろんゲストの皆さんは羊ちゃんたちが美味しくいただきましたよ。


それにしてもあんな凄惨な地獄絵図が妙におかしくて笑いが出たのは『CABIN』以来かもしれぬな。

f:id:madamkakikaki:20200713115225j:image  羊に食われる日本人

 

エキセントリックな登場人物たちのしっかりしたキャラ立ち、ちょいちょい挟み込んでくるボケも一切無駄がなくてコメディとしてもよく出来ていたと思います。羊人間の造形も若干の古臭さとハンドメイド感が味わい深くてよかったよね。
子供時代のエピソードがラストのくだりでバッチリ生きてくるのも、前段のちょっとした会話が「放屁」で回収されるのも素晴らしい。

放屁ですと何ですと?! と気になる人は今すぐレンタル屋さんへGO!しよう。


しかしアンガス兄ちゃんのアレだけはさすがのわたしもドン引きしたなあ。いや、てっきりアンガスは羊が嫌いだと思ってたからさあ・・・

_| ̄|○、;'.・オェェェェェ


まさか殺人羊の中心で羊愛を叫ぶとは誰が想像し得たであろうか。ワシびっくりしたぞ。

 

f:id:madamkakikaki:20200713115435j:image  羊は俺の嫁

 

単なるアニマルホラーにおさまることなくいろんな意味で愛の詰まった、笑って泣けるトンデモ作品だと思います。や、おもしろかった。メエー。

 

f:id:madamkakikaki:20200901221504j:imageおまけ:“振り向けば殺人羊がいる” めちゃめちゃ怖いシーン (これは訓練されたモノホンの羊ちゃんだそうです)