ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

ワン チャンス

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ワン チャンス (2013年 イギリス) One Chance

オペラ歌手になりたい。



娘が何かにつけワンチャンと言うので犬がどうしたのかと思っていたら、最近の若い子は「ワンチャンス」のことをワンチャンと言うのだそうです。

なんや「ス」が抜けただけやないの、一文字ぐらい面倒がらずにちゃんと言わんかいヽ(`Д´)ノ!


さて、イギリスの国民的オーディション番組で優勝しケータイ販売員からオペラ歌手へと転身したポール・ポッツの半生を描いた『ワン チャンス』であります。

実はこのポールさん、何しろ極度の緊張しいで不調な時はほんとにダメなんですね。天賦の才能があるのになかなか活かしきれない。
おまけに子供の頃からいじめられっ子でご苦労が絶えなかったようです。

あのちびっこギャング団は大人になってもポールさんに絡んだり意地悪したりして困ったもんだ。図体ばっかデカくなって中身はちっとも成長してねぇな全く。


それでもポールさんが腐ることなく大好きなオペラの道を進めたのは、ご本人の努力は言うまでもなく 彼の才能を信じて応援してくれる人々が周囲にいたから。
母親はもちろんのこと、特に奥さんの存在は大きかったですね。恋人同士のときからまさに「病める時も健やかなる時も」彼の心の支えになっていました。


ポールさんは以前留学先で憧れのパヴァロッティにこき下ろされてからずっと自分に自信が持てないでいました。そこへ来て虫垂炎やら交通事故やら喉の異常で声が出なくなるやら災難続きの日々。もう歌うことはできないのかもしれない。
でもオペラの神様は彼を見捨てなかった。

人生の転機となるオーディション番組の時に奥さんが彼に送ったメールは最高でしたね。きっとあの一言でポールさんは自信を取り戻したんでしょう。
もしかしたらこのへんは脚色かもしれないけれど、ご本人が映画の出来栄えにたいそう満足しておられるそうなので まんざらウソでもないのかもしれません。
このオーディション番組の様子はYouTubeでも見られます。だいぶ前にテレビのドキュメンタリーでもありましたね。本当に素晴らしい歌声です。


人生いい事もあれば悪いこともある。たとえ悪いことのほうが多くても 笑顔を忘れず夢に向かって進むことは決して無駄じゃない。チャンスは自分から掴みに行くものだ。


伝記映画とは思えないほどコメディ色の強い作品ですが、あえて悲壮感をなくし笑えるストーリーにしたのはご本人の意向を尊重したからなんだそうです。そのおかげで楽しく観やすい、元気をもらえる素敵な映画に仕上がっていますね。とってもいいです。

ああそうだ、オペラ歌手と言えば 韓国映画にも同じような伝記映画がありますね。
イ・ジェフンとハン・ソッキュの『パパロッティ』 これも非常にいい映画でした。本作と合わせておすすめします。
両作品とも勝負曲はトゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」 もう鳥肌たちますよね、さいこう。
音楽のある人生ってほんとにいいね。

 

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