ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

MAMA

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MAMA (2013年 スペイン・カナダ) Mama


行方不明から5年後、森の中で見つかった幼い姉妹はまるで野生児のようだった。2人は一体誰に育てられていたのか。2人が口にする「ママ」とは何者なのか。
アルゼンチンの新人アンディ・ムスキエティ監督の短編がギレルモ・デル・トロの目に止まり長編映画化されたという、非常に完成度の高いホラーファンタジーです。これはいい!!
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頭のおかしくなった父親が幼い姉妹を車に乗せて雪道を猛スピードで走っています。案の定事故りますが生きています。
森の中で見つけた廃屋にたどりつきますが、どうやら父親は心中しようと思っているようです。そして長女を撃とうとしたその瞬間、何か黒いものに父親が襲われ連れ去られました。「パパ、どこ?」

はい完全にホラーです。この冒頭でわたしはガッツリ心を掴まれました。なんせタイトルが『MAMA』です。いろんな想像が頭をよぎり、もうすでにワクワクです。
ちなみに「ママ、私パパに殺されるの?」というまったく的外れな日本版キャッチコピーは無視していいです。

で、この父親の弟であるニコライ・コスター・ワルドー(二役)と、その彼女(ジェシカ・チャステイン)が姉妹を引き取り一緒に暮らし始めるところからが本題であります。
この姉妹は何かを連れてきたのでしょうか、それとも何かがついてきたのでしょうか、2人の変な行動や度々おきる怪奇現象が不安を煽ります。
壁に浮かび上がる黒いモヤモヤからでっかい蛾が出てくるのとか、怖いというより気持ち悪くて寒気がします。古典的なびっくらかしも「あるある」なのにえらくビビってしまいます。

つまりこれは演出が非常に上手いということですね。
この際結論を言ってしまいますが、映画全体がとてもよく出来ています。細かい部分を挙げなくても観ればきっとわかります。ダークファンタジーの名匠ギレルモ・デル・トロとその仲間たちが本気で作ったな、というのがよくわかる作品ですね。
俳優や子役の演技も最高にいいです。あの妹ちゃんの野生児ぶりは素晴らしい。天才か。
『女神の見えざる手』のジェシカ・チャステインが変なロックバンドのベーシストっていうのも面白いです。

そして肝心の「ママ」でありますが、これはもうネタバレになるから伏せておきましょうね。ママは怖いけれど悲しいエピソードにちょっぴり胸が痛みます。
でもな、でもな、ラストはいまいち納得できないんだなあ。身勝手というか何というか・・・ まあ安っぽいハッピーエンドにはしない、という意味ではいいのかもしれないし、こういうラスト嫌いじゃないですよ、ぼくはね。
うん、やっぱりダークだ! とてもいい作品ですよ。しかも「ママ」の中の人はあの人。最高です。


 

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