ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

キンキーブーツ

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キンキーブーツ (2005) Kinky Boots


この映画のお話は実在の老舗紳士靴メーカーがモデルになっておりまして、監督があるドキュメンタリー番組をみたのがきっかけで作られたそうです。ちなみにキンキーとは「変態」の意味。へ、変態ブーツて!!

さて、2000年代のイギリス映画といえば不況をネタにした作品が多いわけですが、本作も経営難に苦しむ田舎の老舗紳士靴メーカーが舞台です。
ちょっと優柔不断の頼りない跡取り息子をジョエル・エドガートンが上手いこと演じておりまして、「僕はどうしたらいい?」とか言って従業員から「ニッチ市場を開拓しなさいよばか!」などと怒られております。

で、たまたまチンピラに絡まれていたドラァグクイーン(キウェテル・イジョフォー)を助けたのがきっかけで、ドラァグクイーン用のブーツを作ろうじゃないかという話になるわけですが、なんせ周囲はおかまや女装趣味への偏見に満ちております。伝統ある紳士靴を作ってきた職人たちのプライドもあって大変です。
まあそんな人間関係のゴタゴタを経て、なんだかんだで一致団結、素敵なブーツが出来上がりました。社長も自分に自信がついてみんなハッピー、わあ良かったね。ええ、めっちゃ普通じゃん。

ところがです。めっちゃ普通なお話なのにすごくいいですこの映画。細かい所にこそ手を抜いていない。実際の工場を借り、本職の方々を交えて撮影しただけあって真実味があります。靴の製造工程なんかも見ていて楽しい。
女装クラブのショーも華やかで迫力もあっていいですね。観客役には本当の女装家たちを起用しているとかで、綺麗な人もいればそうでない人もいて非常によろしかったです。わはは。

おかまのキウェテル・イジョフォーどうなの、と思っていましたけれど、自然でどこか品があって可愛いところもあって、すごく好感が持てました。歌もうまいね、素晴らしい。これもまた一つの職人技なのだなあと思います。
大げさな感動ドラマではなく、誰でも楽しく観られることに重きを置いたスマートな作品。とてもいいです。おすすめです。


 

キンキー・ブーツ [Blu-ray]

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  • 発売日: 2012/02/08
  • メディア: Blu-ray