ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

運命は踊る

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運命は踊る (2017年 イスラエル) פוֹקְסטְרוֹט / Foxtrot


ラクダ。良くも悪くもラクダ。


「息子が戦死した」との知らせを受け悲しむ夫婦。実はこれ 同姓同名の兵士がいたことによる誤報でして、息子は前哨基地の検問所で仲間とのんびり過ごしておりました。

およそ戦場とは思えないような間延び感。バーが上がったと思ったら悠々とラクダが通り・・ってラクダかい!!車じゃないんかい!!(車もたまに通るけどね)

 


原題にもなっている “フォックストロット” 、これは社交ダンスのステップのひとつで「前へ、前へ、右へ、ストップ。後ろ、後ろ、左へ、ストップ」つまりいくら動いても元の場所に戻って来る、というものなんだそうです。
劇中でも知ってか知らずか両親や息子がフォックストロットを踊るシーンがあります。ポスターにもなってますが、息子が踊ってる姿はちょっとセクシーでかっこいいですよ。

ラスト間際、冒頭の映像が再び登場して「なるほど、そういう場面だったのね」と思って観ていたらまさかの衝撃に唖然。
えええ、神様それはあんまりじゃござんせんか。てか、おい!ラクダ!ラクダーーーーー!!(オレ氏、床をのたうち回る)

 


というわけで大体おわかりですね( ←雑 )。

「息子は死んでなかった、ああ良かった」で終わらない運命のいたずらと言いますか、あまりにも酷な人生の不条理さと言いますか、この衝撃のラストを目の当たりにすると、一度動き始めた運命はフォックストロットのように、どうあがいても変えられないのかと忸怩たる思いにかられます。

あの時間違わなければ、とか、あんなことを言わなければ、などと今さら思ってもどうにもならない。誰かを責めたところで結果は変わらない。

なるようになるのが運命だとしたら、わたしたちに出来るのはそれをどうとらえ受け入れるかだけ。難しいことだけれど、少なくともわたしは運命に踊らされるより運命と踊るほうを選びたい。そんなことを思ったりします。

なかなか深くて面白い映画でした。

 

 

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