ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

ヒョンジェ 〜釜山港の兄弟〜

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ヒョンジェ 〜釜山港の兄弟〜 (2017年 韓国) 돌아와요 부산항애 / Brothers in Heaven


ベタすぎるほどの一昔前っぽい兄弟ドラマが逆に新鮮。釜山訛りのセリフがまた良き。


施設で育った双子の兄弟。真面目な兄ちゃんと不良の弟、二人とも施設長の娘に思いを寄せる、成長した兄ちゃんは警察官に、弟は更生することもなくマフィアの構成員に… という絵に描いたような安定のあるある設定。

で、ある事件をきっかけに大人になった二人が追う者と追われる者という形で再会するわけですが、疎遠だったとは言えやっぱり兄弟なので、兄ちゃんは弟のことが心配でたまりません。何とかして足を洗ってもらいたい。

そこに施設の立ち退き問題やらマフィア組織内でのクーデターやらめんどくさいことが起きて兄弟それぞれ追い詰められていくんですね。
このへんの展開はなかなかエグいというかバイオレンス要素たっぷりで、ソンフンのアクションも見応えがあります。目つきもいいよね。

でも実は本作のキモはそこではなくて、あくまでも兄弟愛のお話です。コテコテの韓国ノワールを期待して観るような作品ではありません。
わたしは一人っ子なので実感することはできませんが、やっぱり血を分けた兄弟というのはどんな生き方をしようと、どこかでお互いが気になっていたり大切に思う気持ちがあるのだなあとしみじみ思うわけです。

運命に翻弄されながらも決して離れられない双子の兄弟。何ともやるせなく悲しい結末ではあるけれど、中途半端なハッピーエンドよりはるかにいい余韻を残すラストではないかな。

清く正しく生きているように見える兄ちゃんにも俗っぽいところがあるし、弱さもある。弟はただの不良と思いきや男気があってそれでいて繊細。一人の女性(施設長の娘)との関わりをとおして、彼らの人物像がよく見えてくるのもいいですね。

あと、ちょろっと出てきた日本のヤクザね。分かっちゃいるけどカタコトの日本語で「テメエコロス」とか言われると笑ってしまうんだなあ。ヤクザのハヤシ!おまえのことだよ!笑 (まあこれは逆も言えるので仕方ない)

あ、そうそう。エンドロールでまさかチョー・ヨンピルの「釜山港へ帰れ」を聴けるとは思いもしませんでした。
当時わたしは小学生でしたけれど、あの曲で初めて「トラワヨ」という韓国語を覚えたんですよねえ。いやー懐かしいな!!



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  • 出版社/メーカー: ブロードウェイ
  • 発売日: 2019/11/06
  • メディア: DVD