ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

ブルー・マインド

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ブルー・マインド (2017) Blue My Mind

【 それは、解放と巣立ちのものがたり。】


パッケージがとっても印象的で興味をそそられながらも観あぐねていたこの作品、映画好きの友人のお勧めもあり観てみました。

それにしても「少女は変態する」なんていうネタバレもろ出しで品のないキャッチコピーはいかがなものかと思いますね。

せっかく原題を生かしたタイトルにしたのに、これではBlueの意味もMindの意味も生きてこない。たぶんこれ書いたの男だろ。(偏見)

 


さて気を取り直して映画のお話をば。
水、そして水色と赤の色彩が非常に印象的な作品です。海、空、水槽、金魚、血、口紅 ・・・。心理学的に水色は純粋とか癒しとか浄化といった爽やかで清らかなイメージですが、それゆえに水色のものを特に好んだり欲する場合は、孤独や拒絶、不自由さや迷いなどを心に抱えていることの現れだとも言われます。


転校したてで学校に馴染めないからスクールカーストの上位にある子とつるんで居場所を確保するとか、悪いことであっても彼らと同じことをやってハブられないようにするとか、厳しい親を拒絶しつつも甘えたい気持ちとかね、主人公のミアはハチャメチャやってるようですけれども相当に苦しんでいるわけです。

わかる、わかるよその気持ち。

ミアの尋常でない身体の変化とそれに対する恐れや絶望感、身体を傷つける行為(カジュアルセックス含めて)などは全て、子供から大人に変わっていく過程のメタファーなんだと思います。本作では女の子に特化しているものの、男の子だって同じことですよね。

まぁ男の子だとアレに変身しちゃうのは気持ち悪いので、女の子で正解です。

 


変身の過程はお世辞にも綺麗とは言えませんけれど、ラストシーンのミアはとても美しい姿になっていましたよね。
自分を肯定すること、親の元から巣立つこと、大人という未知の世界に飛び込むこと。そんな大人の階段をのぼり始めたミアちゃんに幸あれと願わずにはいられませんでした。

ただ一人最後まで付き添ってくれたあの子の存在も大きかったですね。相当ぶっ飛んではいますけども、ああいう裏表のない人はいざと言う時本当にありがたい存在ですよね。


そんなこんなで、これをホラーと言うのはどうかなあ・・・

やや生々しいファンタジー系青春映画(そんなジャンルありませんかね) とでも言っておきましょうか、そうしましょう。うん、いい映画です。


 

ブルー・マインド [DVD]

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  • 発売日: 2018/12/05
  • メディア: DVD