ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

アンドリューNDR114 / ただ、僕を人間だと認めてほしいんだ

f:id:madamkakikaki:20200822145634j:image

アンドリューNDR114 (1999年 アメリカ) Bicentennial Man / 監督:クリス・コロンバス


ロボットが次第に自我に目覚め、人間を愛し、自分も人間になろうとする物語。
原作はアイザック・アシモフの『バイセンテニアル・マン』。主人公である家庭用ロボットのアンドリューが動き始めてからの200年という長い歳月を描きます。これは名作。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「一家に一体、家事用ロボット」が普通になりつつある そう遠くない未来。

マーティン家の主人リチャードも人型ロボットNDR114を購入しアンドリューと名付けますが、ある日ひょんなことからアンドリューの学習能力や創造性の高さに気付き 仕事の技術や人間のこと、ジョークの言い方などいろいろなことを教え始めます。

f:id:madamkakikaki:20200731233822j:image

アンドリューには人間と同じような思考や感情がうまれ、やがて幼い頃から彼に懐いていた末娘のアマンダにひそかに想いを寄せるようになります。
でもアマンダは結婚して家を出てしまう。寂しいなあ・・・

人間のことについて学ぶうちに自分ももっと人間に近づきたい、人間らしくなりたいとの思いが強くなったアンドリューは、ある研究者の手によってアップグレードを繰り返し、外見は完全な人間に「変身」します。
『エクス・マキナ』のエヴァみたいにロボットに人工皮膚を貼りつけた、仕組み的にはあんな感じ。


中の人がロビン・ウィリアムズとわかっているからか、最初の段階からロビンらしいなあ、ロボットなのにどこか温かみのあるいい人オーラが出てるなあと思って見てたんですが、あれ本人が16キロもあるロボットスーツを着て演じていたんですね。どうりで!!

なので、最終形態の「人間」つまりロビン・ウィリアムズその人になったときも全く違和感を感じないし、「いくら何でもそこまでは」なんて突っ込む気にもならない。人工内臓で食事ができるというのもなかなか面白いと思います。

 

というわけで脳みそ以外はほぼ人間となり、やがて愛する人との幸せな生活を手に入れたアンドリューですが、しょせんロボットなので不老不死であることには変わりない。

人間は「老いて死ぬ」からこそ人間である という最大の壁にぶち当たったアンドリューは、ある方法で彼女と添い遂げる決意を固めます。
このくだりはなかなか良かったんじゃないですかね。ある人の正体がわかる一瞬のカットなんか、いい意味で鳥肌モノでしたよ。

AIが進化して神の領域に限りなく近づくことの是非はまた別の問題として、本作はロボットが主人公でありながら実は生身の人間そのものの一生をおとぎ話風に綴ったSFファンタジーです。
なので小難しいことは抜きにして純粋にアンドリューという「一人の男」の生き方を見てほしい。彼の200年の道のりを温かく見守ってほしいのですよ。゚+。(o・ω-人)・.。オネガイ

f:id:madamkakikaki:20200731233931j:image

人間の行き着くところが死であるとしても、失敗だらけの人生だとしても、それでもやっぱり人間っていいな、生きるっていいなとわたしは思います。
そして人生の終焉が訪れるその日には、数えきれないほどの思い出の詰まった脳みその中でスライドショーを楽しみながら静かに「わたし」というメインフレームをシャットダウンする。ね、なんかかっこよくないっすか?

とか言っておきながら車に轢かれて死んだとかなるのもイヤなので、まぁとにかく今後もいろいろ気をつけて生活しようと思います。

映画は130分とやや長めですが、それだけの時間を要するにふさわしい素敵なお話です。
アンドリューという実直なロボットを抑えめの演技で見事に表現してみせたロビン・ウィリアムズをはじめ、本当にいい役者さんが揃っています。
そして監督はハリポタやミセス・ダウト、ホーム・アローンなどでお馴染みのクリス・コロンバスと聞けば もう観たくなったでしょ。ね、奥さん!( ̄▽ ̄) これは本当にオススメです。