ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

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 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ (2015年 イタリア) Lo chiamavano Jeeg Robot


冴えない小悪党がひょんなことから鋼のボディを手に入れ、いつしか善と正義に目覚めていく漫画みたいなお話。
と言うかこれ、日本のアニメ『鋼鉄ジーグ』がベースなんだって。変な映画だけど何これ面白すぎる。
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冒頭でドーンと『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』と日本語でタイトルが出てくるので驚いていたら、これ、ガブリエーレ・マイネッティ監督がイタリア語のタイトルを自身で和訳したものなんだそう。
それより何より驚いたのは、日本の『鋼鉄ジーグ(1975年〜1976年)』がイタリアで人気だということ。劇中でも実際に鋼鉄ジーグの映像が出てきたりするので、当時リアルタイムで観ていた元ちびっ子の皆さんはたまらないと思いますね。

お話自体はかなりイタリアっぽくアレンジされていて、ジーグもロボットではなく生身の人間です。警察に追われて飛び込んだ川の底に放射性廃棄物があって、それにまみれたせいで主人公はスーパーボディに体質が変化したんですねえ(若干アウトじゃないのと思わんでもないが映画なので目をつむる)。


主人公エンツォには泥棒稼業で世話になっているおっさんがおりまして、その人が死んじゃったので一人娘アレッシアの面倒をみるはめになります。
このアレッシアが妙齢ながら頭がちょっとアレで『鋼鉄ジーグ』の熱狂的ファンなんですね。で、エンツォの怪力ぶりやマフィアをボコボコにする姿なんかを見て彼を鋼鉄ジーグだと思い込むわけです。

でもその時点ではエンツォはまだ泥棒やってる小悪党です。アレッシアが憧れる正義のヒーローではありません。ここから一波乱も二波乱もあってエンツォが善に目覚めていくあたりはね、爆笑シーンも悲しいシーンも含めかなり面白いです。イタリアがヒーロー映画を作るとこうなるんでしょうかね。


漫画の話じゃねえかくだらねぇ、と言ってたエンツォですけれど、アレッシアと一緒に『鋼鉄ジーグ』のDVDを観ているうちにハマってしまってBOX買っちゃうの可愛い。
いつもヨーグルトばっかり食べてるのなんでだろうとか、イタリアでもヨーグルトの蓋の裏を舐めるんだな(あっ、いや舐めないですよぼくはね!) とか、まあいろいろ面白いのであります。

敵であるマフィアの下っ端たちの描き方もいいですね。めちゃめちゃ悪いんだけど肝心なところがおバカなので、何となく憎みきれない感じがとても良かった。終盤の爆弾バーンからの頭スポーンでギャー!は最高だったなあ。
というわけで、それなりにグロシーンも用意されていますので好きな人は好きかと思います。

わたしは子供時分、仮面ライダーばかり観てましたので『鋼鉄ジーグ』の話はほとんど知らないのですが、調べた限りでは原作とはあまり関係ないようです。あくまでもガブリエーレ・マイネッティ監督によるオマージュとして観る作品でしょうね。
それでも永井豪氏ご本人がこの映画を観て大喜びしておられるので、『鋼鉄ジーグ』に込められたテーマはきちんと踏襲されているのだろうと思います。


善に目覚めたエンツォが名前を聞かれて「司馬宙(シバヒロシ)だ」って答えたとこ可笑しくて最高でした。
変と言えば変だけど、わたしはすごく面白い映画だと思います。興味のある人はぜひ。


 

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  • 発売日: 2017/12/20
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