ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

永遠のこどもたち

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永遠のこどもたち (2007) El Orfanato


とてもホラーとは思えぬタイトルですが、原題は「孤児院」だそうですね。たいへん良い脚本です。

冒頭、孤児院の庭で「だるまさんがころんだ」をして遊んでいる子供たちの映像がとても印象的で美しいです。
よく屋敷ホラーと言われますが、長く閉鎖されていたお家に新たに住人が入ると、たいてい霊がいて奇怪なことが起きますね。子供がいようもんなら取り憑かれちゃったりしますね。


この映画もほぼそんな感じでありますが、ゾワっとしたりショッキングだったり、悲しくて胸が張り裂けそうだったり、心を揺さぶられるシーンがたくさんあります。子供にまつわるお話なのでなおさらです。
サスペンス要素もありますし、ファンタジーっぽい感じもあったりして一括りにホラーと言ってしまうのはもったいない気がします。


この映画のラストは、主人公が愛する息子に起こったことについての悲しみと激しい後悔から解き放たれる様子を映し出しています。
このラストシーンをどう見るかは人それぞれでありましょう。感動で号泣したという人もいれば晴れやかな気持ちになった人もいるようです。

わたしは正直どちらでもなくて、胸が張り裂けた気持ちで涙すら出ませんでした。もちろん、息子に対する愛は伝わりましたし美しいと思いましたけども・・・


たぶん、前半での息子への態度に疑問を抱いたまま、その気持ちをラストまで引きずってしまったせいだろうと思います。
息子は「ぼくを見て」と言っていました。よその子供の面倒をみる前にまず我が子だろ、とわたしは思ったわけです。同じ母親としてね。

「スペイン人は “死” に生きる」という言葉があります。
死は怖いものではない。より良い死を目指して清く生きる。そんな死生観を素直に受け入れることができたら、わたしもこのラストシーンで感動の涙を流すのかもしれません。


 

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  • 発売日: 2012/05/09
  • メディア: DVD