ガツンとくるやつ、ください。

新作・旧作・ジャンル問わず。海外映画が好き。作品により多少のネタバレ含みます。

ホース・ソルジャー

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ホース・ソルジャー (2018年 アメリカ) 12 Strong


9.11で崩壊した世界貿易センタービルの跡地(グラウンド・ゼロ)には「馬に乗った特殊部隊」の銅像が建っているそうであります。
これは 9.11直後にCIAとアメリカ陸軍がアフガニスタンに秘密裏に送り込んだ精鋭部隊で、移動手段がまさかの馬だったので「ホース・ソルジャー」と呼ばれてるんですね。


ちなみに本作の原題は『12 Strong』です。

12人て! タリバン勢5万に対し12人て!!いくらグリーンベレーが生え抜きの屈強な男たちでもそりゃ無理だろうと思ったら、米空軍が空爆で援護してましたね。

 


対タリバン極秘作戦の隊長に任命されたミッチ・ネルソン大尉(クリス・ヘムズワース)は、奥さんにクリスマスまでには帰ると約束し、わずか12人でアフガニスタンへ乗り込みます。

ちなみに冒頭のおうちでの幸せそうなシーンが自然でいいなあと思っていたら、奥さん役はクリヘムの本当の奥さんでした。ごちそうさま!


で、彼ら12人がアフガニスタンで何をするかというと、タリバンと戦っているドスタム将軍という人の部隊を支援しながらアルカイダの拠点を制圧しに行くわけです。馬で。

面白いのは、皆さんほとんど馬術の経験がないにもかかわらずすぐに馴れて馬を乗りこなしたということ。片手にライフルを持ち見事な手綱さばきで戦う姿は西部劇を見ているようでした。
戦争にかっこよさなんて無いと言ってるわたしですが、本作に限っては馬にまたがるクリス・ヘムズワースのかっこよさったらないですね。


実戦経験がないとは思えないほどテキパキと指示を出しながら敵を仕留めるクリヘム、初めて戦闘で人を殺して凹んでたら「悩むのは人間であるって証拠っスよ」と若い部下に慰められるクリヘム、身体を拭いてるけど全然臭そうじゃなくてむしろいい匂いのしそうなクリヘム、部下を率いて砂漠を進む姿がやたら絵になるクリヘム・・・ (*´д`*)

いいよいいよ、もっとくれよクリヘム!!



そんなわけで(どんなわけだ) 終盤の戦闘シーンはだいぶ脚色してあると思うんですが、本作はどちらかというとエンタメ色の強い映画なのでそれでいいと思います。


ただ、一つ真面目な話をすると 冷戦時代アメリカはソ連に対抗するためイスラム過激派にお金や武器を援助していたこと、やがてそこから9.11テロを起こしたアルカイダが生まれたという皮肉、そしてその報復のために12人のホース・ソルジャーが命懸けでタリバンに突っ込んだという事実がこの映画の裏にあります。

そして未だに米軍のアフガニスタン駐留は続いている。


彼らはアメリカ国民にとって間違いなく英雄でありましょうが、「戦争の大義名分とは何ぞや」という疑問は常に持ち続ける必要があるとわたしは思います。


目を覆いたくなるほどのグロシーンてんこ盛りとか救いのないラストでしばらく立てなくなる、なんていうシビアな戦争映画とは違って、この映画は非常に見やすい作品と言えるんじゃないですかね。馬ちゃんもがんばってたよ。



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  • 発売日: 2018/10/03
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